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インタビュー 2018.06.28

なぜ小学生のうちに「論理的思考」を身につけたほうがいいの? 学習塾ロジム塾長が語る論理の有用性

投稿者: ノビルコ スタッフ

インタビュー コラム ニュース

 

東大卒業後、経営コンサルティング会社を経て、小学生向けのロジカルシンキング塾「学習塾ロジム」を設立した苅野進さん。幼い頃から論理的思考を身につけることは、子どもの成長にどのようなプラスをもたらすのだろう?

論理的思考や問題解決の「型」を子どもたちに教えながらも、「ロジカルシンキングは万能ではない」という立場を取る苅野さんに話を聞いた。

 

子ども向けロジカルシンキング塾の必要性を直感

――子ども向けのロジカルシンキング塾を立ち上げようと思ったのはなぜでしょう。

 

90年代後半、外資系企業に就職する人が一気に増えて、第一次ロジカルシンキングブームが起きましたよね。私は当時、経営コンサルタントとして、企業の若手社員に向けた講座で論理的思考の技術や伝え方、話し方などを教えていたのですが、どうしても表面的な「形式」しか身につかない人が多かった。

ビジネスの場では「論理的には賛成だが、感情的にはNGだ」という場面が多いのですが、その壁を乗り越えられないのです。ロジカルシンキングの「型」は習得できても、コミュニケーションの中で上手く活用するところまで到達できないのです。

業界内でも「大人になってからの学びでは遅すぎるのでは」という話はよく出ていたんですね。私も実際にそういった例を多く見ていく中で、「論理的思考や問題解決能力は、子どものうちにこそ身につけておいたほうが絶対にいい」という直感があった。そこから小学生向けのロジカルシンキング塾として「学習塾ロジム」を立ち上げました。

 

ロジカル思考は絶対でも万能でもない

――幼い頃から「論理的な思考力」を養うことは、子どもにどのようなメリットがあるのでしょう。

 

最初の一歩として、「未知の状況の中でも、ある程度精度の高い結論を出せるようになる」というメリットがあります。従来の過去問演習型の学習だけでは、知っている問題を知っている解法で解けるという場面以外では思考停止してしまうものなのです。そして次のステップとして「自分が論理的だと考える意見の伝え方」について学べます。

 

 

まず、お伝えしたいのが私たちはロジカルモンスターを養成したいわけではない、ということです。先ほど申し上げたように「論理的には賛成だが、感情的にはNGだ」っていう場面は日常の中でたくさんあります。言っている内容は確かに正しいはずなのだけれども、感情的に納得してもらえない。

そういう実体験を幼いころからたくさん積み重ねていくことで、自分の論理的思考は相手にとっては絶対じゃない、ということを子どもたちは気づけます。そして「納得してもらえる伝え方」を考える力が小さなころからの経験で磨かれていくのです。

この過程を踏んでいくことは、非常に有効なんですね。

 

――論理は他者を威圧するためのものではない、と?

 

そうです。論理で威圧することが自分の価値を高めると誤解されがちですが、決してそうじゃない。他者を巻き込んで仕事ができる本当に優秀な人って、論理的であっても、もっと角が取れていますよね。相手の心にストンと落ちるようなコミュニケーションです。あれは小さなころから揉まれていく中で、身につけられるのです。

子どもって習ったことはすぐに使いたくなるじゃないですか? ロジカルシンキングもそうで、習いたての子どもは友達や親、学校の先生にどんどん使ってみるんですよ。

ところがほとんどの場合、論理的思考だけではうまくいかない。反発した友達に力で泣かされたり、お母さんや先生になぜか怒られたりする(笑)。でもそうやって子どものうちから揉まれていく体験こそが大事なんです。

 

 

これは口頭でのコミュニケーションだけの問題ではなく、作文や文書作成といった場面でも「わかりやすい表現」というのは非常に重要になっています。

 

子どものうちから論理的思考を身につけるメリット

――論理だけでは伝わらない。そこからの試行錯誤の経験が人生に生きてくる、ということですね。

 

ロジカルシンキングが日本に輸入された当初は「ロジカルシンキング万能説」が蔓延しました。論理的思考こそが世界標準であって、理解できない奴が悪いんだ、という立場をとってしまう人も、少なくなかった。

これは子どもたちによく言う話なのですが、「論理的である」ということは、何か絶対的な経典があるわけじゃないんですね。基本的にはどんな形であれ、相手が理解しやすいこと、それを論理的と呼ぶほうがおそらく正しい。

論理的な思考技術だけではなく、相手の共通認識や前提条件、そういったものを把握しながら話を進めるほうが、お互いに納得できるようになる。世の中にはそういう部分があるんだよ、ということを小さいときから学んでほしいんです。

 
<取材・文/阿部花恵>

後編では、失敗することに価値がある!?学習塾ロジムで実際に行われている授業のエッセンスをお聞きしました。お楽しみに!

 
 

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お話をお聞きした人
苅野進(かりの・しん)
東京大学文学部卒業後、経営コンサルティング会社を経て、2004年に「学習塾ロジム」を設立。コンサルタント時代には、社会人向けのロジカルシンキングの研修・指導も担当。「自ら問題を設定し、試行錯誤しながら前進する力を養うことこそ教育の最も重要課題である」という考えから、小学生から高校生を対象にした論理的思考力・問題解決力をテーマにした講座を開講している。著書に『小学生からのロジカルシンキング』(SBクリエイティブ)など。

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