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習い事ナビ 2017.05.25

【インタビュー】 コーチ、親は必読!落語の力でクラスが湧く!大切なのは「喋り方」じゃなかった!? 

投稿者: ノビルコ編集部

インタビュー コラム ニュース

ノビルコインタビュー立川談慶さんvol1

 

人にものを教えるのは難しい。
大人なら誰しもそんなふうに実感したことがあるだろう。
講師やコーチという職業を選んだ人はもちろん、子どもの親になったことで、または会社で部下に指導する立場になって「教える」「伝える」ことの難しさに直面するケースも多い。

「そんな大人にこそ、落語が役立つんです」

力強くそう言い切るのは落語家の立川談慶(たてかわ・だんけい)さん。最新の著書『落語家直伝 うまい! 授業のつくりかた』(誠文堂新光社)は、タイトルこそ先生向きのようだが、実は子育て真っ最中の保護者が読んでも役立つテクニック満載の一冊だ。

落語と教育の意外な共通点とは? 「教える」「伝える」ために何ができるか? 談慶さんに話を聞いた。

「10聞いて1知る」前座時代、でもダメも才能だった

――そもそも落語家である談慶さんが、「授業のつくりかた」というテーマで本を執筆することになったきっかけは?
 
私は大学卒業後、会社員生活を経て立川談志に弟子入りしたんですね。で、前座という下積み時代の9年半、「お前は何遍言ったらわかるんだ?」ということを談志からずーっと言われ続けてきたんですよ。1を聞いて10を知る飲み込みの速い人っているじゃないですか? 私はその逆。10を聞いてようやく1がわかるようなタイプだった(笑)。

でも年齢を重ねるうちに「ダメだったところこそ、むしろ才能だったんじゃないか」と思えるようになってきたんですよ。なぜなら、ダメな人、わからない人の気持ちがすごく理解できるから。そういう経験があったからこそ、そこに目線を合わせて、誰にでも伝わる、わかりやすく噛み砕いた文章を書けるようになった、というところはあるかもしれませんねえ。

 

――教師や講師、コーチなど「教える」「伝える」立場の人と落語家の共通点はある?
 
実はたくさんあるんですよ。まず先生と子どもたち、落語家とお客さんは、どちらもひとり対大勢という構図であること。それから集中して話を聞いてもらうための工夫が必要だということ。そのためのコミュニケーションの方法なんかは、すごく共通点が多い。だから落語を聞くようになると、絶対に「教え方」「伝え方」は上手くなりますよ。間の取り方やわかりやすい話し方、相手の話を聞くときのポイントといった、コミュニケーションで大事なエッセンスが落語には全部詰まっていますから。

 

「コミュニケーション能力」=「喋り上手」ではない

――ではコミュニケーション能力を磨いていく上で、最も大事なことは?
 
「引き出し上手」「受け上手」になること。落語家やお笑い芸人ならみんな、話を盛り上げるのが上手でしょう? どんなボールでもちゃんと受け止めて、次に繋いでいく。最近はSNSがたくさんあって発信力が大事だなんて言われますけど、生の会話ではそれ以上に大事なのが「受け止める力」なんです。

私は落語家として活動する傍ら、企業に招かれて「話し方のコツ」「コミュニケーション論」といったテーマで講演も行うんですよ。そこでよく話しているのが「会話上手になりたかったら、トーク番組を見てください」ということ。でもそう言うとみんな勘違いして、芸人の喋り方だけを真似たりするんですね。そうじゃない、真似るべきはあの人たちの「聞き方」なんです。相手の話をどんなふうに受け止めて、どんなふうに話を切り替えているか。そこのテクニックにこそ値打ちがある。

 



 

テレビで売れる芸人は「面白い」から売れるわけじゃない

――談慶さんご自身は、どうやって「受け止める力」を身につけたのでしょう。
 
やっぱり前座時代でしょうね。とくに立川流は、師匠が首を縦に振らないと絶対に昇進できない仕組みでしたから。最初の頃は、師匠に対して「これだけ踊りを覚えました!」とアピールしてたんですが、それじゃあダメだったんですよね。前座の頃に談志(※師匠である故・立川談志)によく言われたんですよ。「俺がこっちへ来いって言っているのに、お前はなんで違う方へ行くんだ」って。つまり需要と供給が合ってなかった。そのことに気づかないと、いくら稽古しても無駄なんです。そもそもの方向性が違ってるから。

テレビに出るタレントさんの基準もそう。「面白い」「つまらない」じゃないんですよ。重要なのはテレビに合っているか、いないか、それだけ。「俺はこんなに芸もギャグも磨いてきたのに、なんでテレビでは使ってくれないんだよ!」と憤っている若いタレントさんがよくいますけど、需要に合わないってだけなんですよ。受験科目が英・数・国なのに、「社会を猛勉強して源頼朝の論文を書きました!」って言っているようなもの(笑)。

 

――需要と供給を判断する力、ビジネスパーソンにとっても大切ですね。
 
そうそう。でも私自身、若い頃はずっとそういう勘違いをしていたし、それが積み重なって、前座の時代が長引いちゃったんです。今なら「俺って本当に聞く耳を持たなかったな」ってことがつくづくわかりますね。ただし、後になってみると、それが芸の幅にもなっている。だから失敗から得ることは多いですね。

 
<取材・文/阿部花恵>
 

vol.2は「立川談志が弟子を叱った後にかけた言葉とは? 師弟関係から学ぶ子育ての秘談」です。どうぞお楽しみに!

 

pingpong

落語家直伝うまい! 授業のつくりかた

立川 談慶 (著), 玉置 崇 (監修)
誠文堂新光社 1,800円(税別)

Amazonで購入

 

お話をお聞きした人
立川談慶(たてかわ・だんけい)
1965年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、(株)ワコールに入社。3年間のサラリーマン時代を経て、91年に立川談志の18番目の弟子として入門。2000年に二つ目昇進、05年に真打昇進。数多くの独演会はもちろん、企業で「会話力」「コミュニケーション論」などのテーマで各種講演も行う。『大事なことはすべて立川談志に教わった』『「めんどうくさい人」の接し方、かわし方』など著書多数。
最新の著書『落語家直伝 うまい! 授業のつくりかた』(誠文堂新光社)が好評発売中。

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