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インタビュー 2020.08.19

【インタビュー】夏休みに必読!読書感想文はこの「5つのNG」を知れば驚くほど簡単になる!

投稿者: ノビルコ編集部

インタビュー その他(アート・学習) ニュース 夏休み2020 読書感想文

読書感想文は不要か?2020年夏のはじめ、そんな議論がSNS上で巻き起こった。

国語教師を名乗る人物が「読書感想文は必要か」とTwitterに投稿したところ、「読書感想文のせいで本や作文が嫌いになった」「コンクールのためにやらされることが苦痛だった」という否定的な意見が噴出したのだ。

なぜ読書感想文は、こんなにも「嫌われもの」なのか?

2014年から毎年刊行されてきた人気シリーズ『読書感想文書き方ドリル』の著者であり、思想家・教育家の大竹稽さんに、読書感想文がもたらしてくれる学びの価値について昨年のインタビューとは違う角度から話を聞いた。

 


 

読書感想文「不要論」はなぜ盛り上がった?

――最近、「読書感想文」不要論がTwitterで盛り上がり、「作文が嫌いになった」「感想を強制された嫌な思い出しかない」など否定的な意見が噴出しましたが、どう受け止めましたか。

否定派の意見を読みましたが、僕も「そりゃそうだろう」と素直に納得しました。「感想は強制されるものではない」「読ませる相手が明確ではない」「あらすじを書くな、と先生から授業参観の場でダメ出しされた」……どれを取ってもそのとおり。そんなことされたら、僕だって嫌いになりますよ。

読書感想文って、本当なら一冊の本を読んで感じたことを書くという「遊び」なんです。でも、先生方がそのことをきちんと学校の場で教えていない。教え方の指導も受けていないし、教える時間がそもそも割かれてないのかもしれません。

だから今の親世代も、読書感想文にトラウマを抱く人は多いと思いますよ。「私も読書感想文が嫌いだったので、子どもにどう教えればいいかわからないんです」というお母さん、お父さんからのご相談は本当に多い。

ですから、僕としては読書感想文の本来ある形に戻ってほしい、という思いがあります。

 

 

読書感想文でやってはいけない5大NG

――読書感想文を楽しむコツについては昨年のインタビューでお話いただきましたが、大竹さんはコンクール入賞などは成果のひとつの形であり、それを目指すものではない、と一貫しておっしゃっています。

読書感想文において一番大事なこと、それは「考えることを楽しむ」過程だと僕は思っています。極論、最後まで書けなくたっていいんですよ。本を読んで何を感じたか、どんなところにモヤモヤしたか、家族とそれについてどう話し合ったか……。そういったプロセス、経験にこそ価値がある。

先ほどのSNS上の議論で読書感想文を肯定できた人たちは、おそらく書くことで自分なりにその価値を発見できたのでしょう。自分の意見を文章にすること、さまざまな考え方にふれること、そういう価値を自力で見つけられたから、よい体験として残っている。

それはやっぱり、無理やり強制させられたからではなく、自分から積極的に意味や価値を見つけることができたからではないでしょうか。そういう意味で、僕は全員が読書感想文をやる必要はない、選択制でいいと思っています。

 

 
――『読書感想文書き方ドリル』でも「読んだときに感じたモヤモヤを大事にしよう」と書かれていましたね。読書感想文というツールを通じて、思考の広げ方、視点の掘り下げ方のヒントが散りばめられていますね。

おっしゃるとおりです。ですから、指導する側のお母さん、お父さんには、「教える」ではなく、子どもの中から「引き出す」という感覚を大事にしてほしいと思っています。

対話の相手になって、子どもが本から何を感じたか、何に引っかかったかを引き出していきましょう。そのヒントになればと思い、2020年版のドリルでは「読書感想文でやってはいけない 5つのこと」にスポットを当てています。

 

【5つのNG】

1 いきなり読むのはNG

2 きれいに読むのはNG

3 一人で考えるのはNG

4 正解を考えるのはNG

5 いきなり書くのはNG

 

たとえば、1の「いきなり読むのはNG」は、すぐ本編のページをめくる前に、表紙の絵や色、タイトルを味わったり考えたりしてみよう、ということ。装丁やタイトルには、内容の世界観やヒントがたくさん散りばめられています。ここに着目するのとしないのとでは、作品の理解度もまったく違ってくる。

それから「きれいに読む」「正解を考える」のもNG。読書は、作品との自由な対話です。自分の中に生じた疑問や違和感に目を向けることが、発見につながります。気になるページは折り目をつけたり、付箋を貼ったりしてどんどんその本を自分色に染め上げていきましょう。

とはいえ、子どもの場合はその疑問や違和感を掘り下げる技術がまだ身についていません。だからこそ、「一人で考える」のではなく、家族と意見交換することが大事なのです。他人の意見に耳を傾け、自分の意見と比べると、視点の違いが浮かび上がってきますよね。「いきなり書く」のがNGなのも同様の理由です。

 

これから読書感想文に取り組む親子へ

――夏休みの読書感想文にこれから取り組む家庭に、アドバイスをお願いします。

まずは、楽しいイベントに変えるというのが第一。親子で楽しく話し合いながら取り組んでみましょう。また、お友達を呼んで一緒に書くのもおすすめです。いろんな意見に触れられますし、同年代が隣りに一人いるだけでも、子どもの集中の度合いは違ってきます。保護者の方も楽になるはず。

また、コンクール受賞作品には実体験が盛り込まれたものが多いですが、必ずしもそれをなぞる必要はありません。感動を誘うエピソードって、どうしても死や戦争、つまり不幸や困難だったりしますよね。子どもにそれを望んではならないし、賞獲得のために無理に嘘や創作を入れ込むことはプレッシャーやマイナスにしかなりません。
そうではないアプローチはたくさんあるんですよ、ということをドリルでも詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひ参考にしてくださいね。

 
 
<取材・文/阿部花恵>

 

 

読書感想文書き方ドリル2020

大竹 稽
ディスカヴァー・トゥエンティワン
1500円(税別)

 

お話をお聞きした人
大竹 稽(おおたけ・けい)
哲学者、教育者。(株)禅鯤館代表。東京大学理科三類に入学するも、医学に疑問を感じ退学。私塾を立ち上げた後、東大大学院でフランス思想を学ぶ。現在は東京・横浜・鎌倉で「てらてつ(お寺で哲学する)」、お寺での作文教室を開きながら、共悦・共生のテーマに挑んでいる。『超訳モンテーニュ』編訳をはじめ、『賢者の智慧の諸』など編著も手掛ける。

 
 

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