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インタビュー 2020.06.25

【インタビュー】「算数が苦手」は致命的?! 算数を伸ばすと、他の教科もなぜ伸びるのか?

投稿者: ノビルコ編集部

インタビュー その他(アート・学習) ニュース 算数


「算数は勉強のやり方を間違えなければ、誰でもテストで100点が取れる」
「他のどの教科が苦手でもいい。でも算数だけは苦手にさせてはいけない」

算数教育に特化した通信教育事業「RISU(リス)」を運営する今木智隆さんは、算数という教科の“特異性”についてそう語る。

他の教科と異なる算数だけの特色とは?

算数を伸ばすことが、なぜ他の教科を伸ばすことにもつながるのか?

RISU Japan代表の今木さんに話を聞いた。


 


 

 

なぜ算数だけが特別なのか?

 
――著書『10億件の学習データが教える 理系が得意な子の育て方』(文響社)では、算数という教科の重要性・特異性について詳しく書かれています。前職はコンサルティング会社だったそうですが、そこからなぜ算数タブレット教材の会社を設立したのでしょう。

コンサルティング会社で事業統括の職務に就いていたとき、メンバーと接する中で「どのように接するかでその人の成長が顕著に変わる」ということを発見したんです。人は多様で、それぞれに伸びしろがある。そして個性を伸ばせるか否かは、やはり“教育”が大きな鍵を握っていると感じました。そこから教育分野に関心を持つようになりました。

算数に注目したのは、ベネッセが行ったある調査がきっかけです。子どもの多くが「算数は苦手」だと感じているのに対し、先生の多くは「算数を教えるのが得意」だと思っている。つまり、子どもと先生の間には、算数をめぐる皮肉な食い違いが存在しているんです。幼少期の教育でこのような事態が発生しているのは、かなりマズイのではと感じました。

算数には、3つの大きな柱があります。数の概念の基本となる「位」。表や図を理解するための「単位」、そして平面や立体を含む「図形」。どの“柱”も、基礎でつまずくと応用に進めない。これが国語や社会など、他の科目との大きな違いです。

 
――「算数が苦手」と一口にいっても、どのカテゴリーが苦手なのかはパターンがあるということですね。

そうです。これらの3つは系統的に学んでいかないと、苦手意識がずっと染み付いてしまうんですね。でも逆に言えば、3つの単元を系統的に教え、個人の苦手を適切に把握してフィードバックしてあげれば、算数の苦手はなくなるんです。

 
――とはいえ、集団授業を前提とした公教育では個々人へのフィードバックは難しいのが実情です。

そのとおりです。だからこそ、学校以外の場で、個別に適正化した学びを提供することには意義がある、と思い至りました。それがRISU Japanの設立の経緯です。

 

計算力だけが算数力ではない

 
――算数関連の習いごとでいえば、そろばん塾が定番です。計算力を鍛えるという意味でそろばんは根強い人気がありますが、そういった既存の学習ツールではフォローしきれない分野もあると思われますか?

大きくいうと、やはり「文章題」への対応ではないでしょうか。そのため、弊社が提供しているタブレット教材「RISU算数」の問題では、意識的に文章題を多く取り入れています。

 

 

これはなぜかというと、算数の問題を解くためのプロセスは、

①問題を読んで理解する
②式を立てる
③計算して答えを導き出す

となりますよね。これを少し抽象化すると

①現状を把握する
②方法を考える
③解決する

というプロセスで捉えられます。このステップは日常生活で私たちが直面する「問題解決」と全く同じなんです。

一方で、計算問題は基本的にこの3ステップのうち、③「解決する」だけを繰り返し練習していることになります。ですが、実社会においては、「問題点がすでに明らかにされていて、解決策も練られているからあとは実行するだけ」という場面はほとんどありませんよね。むしろ「解決」だけで済む仕事は、AIにすぐ代替できてしまう仕事といえるでしょう。

むしろこれからの時代に必要なのは、①と②、つまり「現状を把握」して、解決に向けての「方法を考える」力です。そして、「現状把握」と「方法を考える」力は、算数の文章題を解く過程でこそ養われます。

言い換えれば、算数の力を身に付けることが、論理的思考力を鍛えることにもなっているのです。

 
――論理的思考はなぜ有用なのでしょうか?

論理的思考とは、物事を一つひとつ順序立ててわかりやすく説明できるような考え方のことです。たとえばお子さんが自分の進路について考えたときに、「なんとなく」で決めてしまうのではなく、「この学校のこのコースならやりたいことができる」というように、理由を明確にして自分の意見を述べ、保護者や学校側を納得させられる。これも論理的思考力のひとつです。

そう考えると、論理的思考力は決して理数系の教科や職業にのみ必要なスキルではないことがわかりますよね。就職活動での面接、会社でのプレゼンテーション、取引先との商談など、小・中・高校生以上でもあらゆる場面において必要になってくるスキルといえます。

理数系科目を学ぶことは、その基礎にある「論理的思考力」を身につけるという意味で、非常に大きな影響を及ぼし続けるのです。

<取材・文/阿部花恵 写真提供/RISU Japan>

 
 

–次回後編では、ポストコロナの「子どもの学び」についてお伺いいたしました。

 
 

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10億件の学習データが教える理系が得意な子の育て方

 

お話をお聞きした人
今木智隆(いまき・ともたか)
RISU Japan株式会社代表取締役。京都大学大学院エネルギー科学研究科修了後、ユーザ行動調査・デジタルマーケティング領域専門特化型コンサルティングファームのビービット入社。金融・消費財・小売流通領域クライアント等にコンサルティングサービスを提供し、2012年から同社国内コンサルティングサービス統括責任者に就任。14年、RISU Japan株式会社を設立。タブレットを利用した小学生の算数の学習教材で、のべ10億件のデータを収集、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。

 
 

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