ノビルコ | 子どもの習い事(スクール・教室・コーチ)の口コミ・評判、ランキングサイト

インタビュー 2021.05.11

【インタビュー】「やらされ感」のある習いごとは好奇心の芽を摘む。ハーバードで研究した5児のパパによる教育論

投稿者: ノビルコ編集部

インタビュー ニュース

わが子にはできる限り良い教育の機会を与えてあげたい。

その心情はもちろん、多くの親なら共感できるはずだ。
だが、教育とはただ機会を多く与えさえすればよいものなのだろうか?

地方の公立高校から独学で東京大学に合格。さらにはハーバード大学院で教育政策を研究し、現在は5児の父でもある教育イノベーター・本山勝寛さんに、子どもの才能を伸ばすために親ができることについて話を聞いた。


 


 

「やらされている感」は好奇心の芽を摘む

――――本山さんは東大工学部を卒業後、ハーバード大学院で国際教育政策を研究したそうですが、日米の教育を比べてどのような印象を受けましたか。

日本とアメリカの教育制度はあらゆる意味で対照的ですが、一番大きな違いは「好奇心と創造性」の比重だと思います。アメリカは子どもの好奇心と創造性をどう伸ばしていくかという点に、非常に力を入れているんですね。

対して、日本の教育制度はそのほぼ真逆。私は今、日本で5児の父として子育てをしていますが、日本の教育は大人の都合で子どもを萎縮させ、好奇心の芽を摘み取っている側面が残念ながら非常に大きいと感じています。

学校や先生、そして親からも勉強や習いごとを「仕方なく、やらされている」ように見えてしまう子どもが多いのではないでしょうか。

 

「無理やりやらせる」ことの弊害とは?

――――「仕方なくやらされる」ことに慣れている子が増えている。そのことによる弊害はありますか。

子どもの中に本来眠っているはずの好奇心や創造性、自発性、主体的な思考力など、これからの時代に必要とされる能力が育ちづらくなります。

どんなことに興味を惹かれ、何を面白いと感じるのかは、幼児の段階からそれぞれにまったく違いますよね。とはいえ、今の日本の学校教育は、個々人にそこまで丁寧に対応できるシステムにはなっていない。

子育て中の保護者の方の多くは、すでにそのことには気づいています。だからこそ、子どもの好奇心の芽をどうやったら伸ばしていけるのか、“学校の外”にその選択肢を求めるようになってきている。習いごとを過剰に詰め込みすぎるのも、そういった流れを察知してのことかもしれません。

ところが、「親にただやらされている」だけの受け身の状態で続けても、なかなかその子自身の成長には繋がらないんですね。そのいい例が習いごとです。その子が持っている興味・関心の領域と合致すればいいのですが、そうでない限りは成長に繋がる力はあまり得られないでしょう。

逆に「その子が本当にやりたいこと」であれば、多少つらくても、そこをクリアすることが確実な成長に繋がります。

 

好奇心の芽を伸ばすために親ができること

――――では、子どもの好奇心の芽を摘まないために、親としてどのような行動が望ましいでしょうか。

幼児期であれば、子どもが興味を持ってやろうとしたことの邪魔をしないこと。子どもと一緒に公園に行くと、泥遊びをしたわが子を叱る親御さんを見かけますが、もったいないなと思いますね。

砂場でどろんこになる、虫を追いかける、知らない植物を触ってみる。「洗濯が大変になる」「危ないから」といった理由で、そういった行動を制限することは、子どもの好奇心の芽を摘み取ることと同じです。

子どもの興味を封じ込める一方で、子どもが興味を示さない習いごとを押し付けているのであれば本末転倒です。普段の生活の中で、親として子のやる気を削いでいる場面はないかを見直してみてください。

 


 
――――ちなみに、本山さんの5人のお子さんたちはどんな習いごとを?

一番上の長男のときには、僕もいろんなことをやらせてみたんですよ。最初は英語で教えるサッカー教室に通わせようとしたんですが、サッカーもまだ上手くできないのに、意味のわからない英語で教わることが相当なストレスだったらしく、入会に至りませんでした。体操教室も大泣きしてやめて、英語教室も合わなくて。初めての場所にすぐに馴染めない性格だったため、ひとつの習いごとに定着するまでは結構苦労しました。試行錯誤を経て、小学生の今も続いているのがサッカーとピアノです。

長女は新体操とピアノ、次女はバレエとピアノと期間限定でスイミングに通っています。下の2人はまだ小さいのでこれからですね。

先生やスクールとの相性も大きいですよね。私はスポーツをするなら体育会系でバリバリに強いところに行ってほしい気持ちが最初はあったのですが、長男はそういうタイプではなかった。スポーツを通じて成長を促すことに主軸を置いた今のサッカー教室と相性がいいようです。

きょうだいでも、やりたいことや強み、続けられることは一人ひとりでまったく違います。そこを見極めて、どんな学びの機会を提供するか、やる気を促していく声掛けができるか、ということも親の力だと思っています。

 
 
<取材・文/阿部花恵>

 
 

『自力でできる子になる 好奇心を伸ばす子育て』

本山勝寛
大和書房
1400円(税別)

大和書房
Amazon.co.jp
楽天ブックス

 

お話をお聞きした人
本山勝寛(もとやま・かつひろ)
日本財団子どもサポートチームチームリーダー兼人材開発チームチームリーダー。東京大学工学部システム創成学科知能社会システムコース卒業、ハーバード教育大学院国際教育政策修士課程修了。 小学校から高校まで地方の公立学校に通い、独学だけで東京大学、ハーバード大学院に合格する。アジア最大級の国際NGOである日本財団で、世界30カ国以上を訪問、教育事業などを手がける。5児の父。

 
 

おすすめ記事

  • メルマガ登録

    週刊ノビルコマガジン(週1配信)

  • 記事内キーワード検索

    最近の投稿

    注目の投稿

    過去の投稿

    タグ

    ニュース 小学生 イベント プログラミング 親子 夏休み 体験 自由研究 英語・英会話 お絵描き・工作 料理 書籍 職業体験 ロボット 夏休み2019 無料 調査結果 ワークショップ 自宅学習2020 サッカー 科学 インタビュー スポーツ 自然体験 コンテスト STEM教育 ものづくり コラム 運動 学習