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インタビュー 2019.03.21

「賢さ」を再定義しよう!日本初のSTEM教育スクールで子どもは何を学ぶのか?

投稿者: ノビルコ編集部

STEM教育 インタビュー コラム ニュース プログラミング


 

最近、注目が集まっている「STEM(ステム)教育」をご存知だろうか? Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)、それぞれの頭文字からとったこの言葉は、AI社会を生き抜く人材を育てるための「新時代の賢さ」の指標として世界各国で重要視されている。

STEM教育は子どものどんな能力を育んでくれるのか? その可能性をいち早く見抜き、2014年に日本初のSTEM教育スクール「ステモン」を立ち上げた主宰の中村一彰さんに話を聞いた。

 


 

学校の成績だけが「賢さ」ではない

 
――「ステモン」を立ち上げたきっかけは?
 

「賢さ」を再定義したい、という思いがまず僕の中にありました。今、子育てをしている親世代にとっては、賢さ=学力でしたよね。受験やテストの点数、学校で評価される学力というたったひとつの“ものさし”だけで、賢さが定義されていた。

ところが、いつの間にか時代が変わり、学力だけでは通用しなくなってきました。とはいえ、その代わりの正解やソリューションが現時点ではまだわからない。そういった不安から余計に学力にすり寄っていく保護者が増加する…という悪循環が、ここ5年ほどで見受けられたように思えます。

著書『AI時代に輝く子ども』(CCCメディアハウス)にも書きましたが、もともと僕は教師を目指して教育学部に進学したんですね。ところが教育実習で、日本の公教育は「正解」から逸脱することを許されない、画一的な指導の場であることを実感してしまって。そのことへの違和感が拭いきれず、いったんは民間企業に就職ましたが、転職先で人材育成に関わったことがきっかけで、今の社会人が抱える課題が見えてきた。その後、自分が親になったことも重なって、再び教育への熱意が蘇ってきたんです。

 
――人材育成の場で、どんな課題が見えてきたのでしょうか。
 

知識だけならいつでもアップデートできるんですよ。でも、人とコラボレートする力、学ぶことを好きでい続けられる力、新しいことをつくる力、アウトプットする力などは、なかなか大人になってから“後付け”するのが難しかった。

そこから児童教育や脳科学、発達心理学を自分なりに学んでいく中で、やはり「学び」においては幼児期の原体験が大事なのではと考えるようになり、起業して「ステモン」を立ち上げました。知識を応用して問題解決する力、創造力、表現力をトレーニングする上で、STEM教育はぴったりの手段だという確信がありました。

 

「つくる」から学べる3つの能力

 
――「ステモン」では具体的にどのようなレッスンが行われているのでしょう。
 

ステモンのコンセプトは、テクノロジーを利用したアート教室です。そこで子どもたちは「つくることで学ぶ」力を身につけていきます。たとえば、小学校低学年のクラスなら「プログラミング」「エンジニアリング」の2ジャンルを通じて、次の3つの能力を育てていくことを目指しています。

 

 

まず1つめはコラボレートする力。毎回の課題は、ひとりで黙々とつくるのではなく、子ども同士で学びあいながらつくります。2つめは新しいものを生み出す力。これは、0から1を生み出す力といってもいい。講師は毎回のテーマに沿って教材の原理や構造をレクチャーしますが、組み立ての手順書はありません。どんな形に仕上げるかは子どもたちの自由。子どもたちが自分なりの答えを出すようにサポートすることに重きをおいています。そして3つめは、初動力。これはゴールが見えなくてもとりあえずやってみよう、という力です。

 
――規定された「正解」を見つける力よりも、自分なりの道を探し出し、ゴールを目指して進む力ということでしょうか?
 

おっしゃる通りです。大人になって社会に出ると、自分が知っていることよりも知らないことのほうがずっと多いですよね。知らないことをいかに楽しみながら学べるか、学びに行くことを当たり前だと思えるかが大事になる。そこがすごく大事だし、極論を言えばそこさえ失わなければいいと僕は思っています。

もちろん、受験というひとつのゴールに向かって頑張る課程も大事ですが、結果だけで評価されることに疲れて、学ぶこと自体が嫌いになってしまう子も少なくありません。

学校で習う「公的教育」はすべての土台となる、絶対に必要な基礎学力です。一方で、教科を横断的に学んだり、アウトプットや編集の仕方を自由に広げたりといった、民間教育だからこそできることもたくさんある。ステモンでの学びを通じて、つくること、学ぶことの楽しさを知ってもらえたら嬉しいですね。

 
★後編ではステモンのプログラムや、習いごとジプシーになりがちな保護者が心がけることについてもお聞きします。

 
<取材・文/阿部花恵 撮影/鈴木慶子>

 
 

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お話をお聞きした人
中村 一彰(なかむら・かずあき)
STEM教育スクール「ステモン」主宰。1978年、埼玉県生まれ。株式会社ヴィリング代表取締役。2014年、日本初のSTEM教育スクール「ステモン」を開校。探究型学習スクール「BOKEN」、民間学童保育「スイッチスクール」などを主宰。小学校教員免許、中学・高等学校教員免許を持ち、2020年から始まるプログラミング教育の推進事業者として公立小学校のプログラミング授業で教鞭もとっている。

 
 

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